プロが教える防犯対策
column
2011年08月23日
夏の防犯対策【女性編】
今年の夏は東日本大震災の影響で、電力各社で電力供給不足となり、世間では節電が行われています。
節電により、街灯や住宅街の門扉の灯りや、商店街のネオンが消灯されていることで、普段明るかった通りでも暗くなっており、女性を狙ったひったくりや痴漢等の犯罪が増えています。
また節電するため、エアコンを使わず窓を開けっぱなしにしている女性もいるようですが、カーテンをしたまま窓を開けていると、窓の閉め忘れの原因にもなり、不審者が侵入する恐れがありますので、女性のひとり暮らしの場合は、特に注意しましょう。
■平成22年 女性の被害件数総件数:426,283件
【犯罪種別内訳】
窃盗・・・78.0%
詐欺・・・2.4%
暴行・・・2.5%
傷害・・・1.9%
強制わいせつ・・・1.6%
【年齢別の犯罪被害】※人口10万人当たりの認知件数
20歳未満・・・817.10件(公然わいせつ、略取・誘拐が多い)
20歳代・・・1,390.34件(強盗、強姦、暴行、傷害、脅迫、窃盗、強制わいせつ、逮捕・監禁が多い)
30歳代・・・752.30件(詐欺が多い)
40歳代・・・675.84件(詐欺が多い)
50歳代・・・503.95件(詐欺が多い)
60歳代・・・425.23件(詐欺が多い)
70歳代・・・263.05件(殺人、詐欺が多い)
■路上での防犯対策
- 鞄は車道の進行方向の反対側に持ち、できれば斜めがけにする。車道寄りを歩かない。
- 停車中の車の中に人がいる場合には、中に引き入れられない程度に一定の距離を離れて通る。
- 銀行でお金をおろした後は、後ろをつけられていないか注意する。
- 夜間の一人歩きはできる限り避け、万が一の場合を考え、駅から家までの複数の道を把握しておく。
- 携帯電話で通話しているフリをして、いつでも何かあったら連絡できる状態であることをアピールする。
- 防犯ブザーなどを携帯し、常にすぐに鳴らすことができる状態にしておく。鞄の中ではいざという時には役に立たない。
■住宅・マンションの防犯対策
- 窓・扉の錠前はピッキング、サムターン回し解錠など破壊行為に強いタイプのものに変更し、2つ以上付ける。
- 補助錠は外部から見えない場所に取り付ける。窓ガラスは防犯フィルムを貼るか、防犯ガラスに変更する。
- お風呂場・トイレの窓も必ず鍵をかける。
- 高層階でもベランダの窓からの侵入が多いため、開け放して就寝しない。
- 玄関、ベランダなどはいつもきれいに清掃しておく(汚いとここの住人はだらしがない、隙があると思われるため)一人暮らしの場合には、外部から一人暮らしであることを気づかせないようにする。
- 留守番電話の声に注意し、「若い女性」というイメージ・内容にしない。
- いたずら電話に対しては毅然とした態度で意思表示する。
女性は様々な犯罪に巻き込まれてしまうことが非常に多くなっており、その種類や手口も巧妙化してきています。節電することばかり考えるあまり、防犯対策がおろそかになっていませんか? 充分な対策を行い、犯罪者に狙われないようにしましょう。