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2013年03月12日

万引きの防犯対策

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万引き万引きは小売店等の商品や備品などを購入客を装って店の目を盗んで窃取することをいいます。万引きは「窃盗罪」にあたり、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する犯罪です。被害をうけたお店にとっては深刻な経営問題となっており、青少年の健全育成面や治安維持の面からも社会問題となっています。


■万引き被害の現状

万引き被害の現状をみてみると、被害の多い業種は、ホームセンターやカー用品の販売店、スーパー、総合ディスカウント店、商品では高級化粧品、電動工具、書籍・コミック、楽器、CD・DVD等となっています。経済不況による原因もありますが、多くは被害を受けた店側の防犯意識の低下が犯罪を引き起こす原因となっているようです。被害を受けた後、万引き犯を減少させた要因としては、防犯カメラを増やした:41.9%、店内レイアウトを変更した:28.7%、万引き防止装置を導入した:20.7%という結果も出ており、防犯設備が増えたことにより、犯罪の抑止力が働いたものと思われます。


■万引きのケース別防犯対策

★集団万引き(実行犯1人を人垣で死角をつくり商品を奪う)
【対策】
・お客が多い時期や時間帯を調査しスタッフの配置計画を見直す
・常日頃警察と連携をとるとともに、レジ周辺の壁に連絡表を掲示する
・不明なロスが多い商品には、万引き防止タグを取り付ける
・万引き防止装置を出入口に設置する

★店内徘徊万引き(防犯カメラやミラーの死角で未精算商品を奪う)
【対策】
・監視方向がわからないドームカメラを設置する
・大きな袋を持っているお客に注意する
・レジ精算後、売場に戻り、かつ滞留時間が長いお客に注意する

★スタッフの目の届かない場所での犯行(試着室やトイレでタグを剥がして持ち出す)
【対策】
・トイレ等に未精算商品持込禁止ステッカーを貼る
・持ち込みそうなお客にはあらかじめ声をかける
・試着可能な商品には自鳴式タグを取り付ける


このように、万引きされやすい商品はレジ付近など目につきやすいところへ陳列したり、死角をなるべくつくらず、防犯カメラや万引き防止装置を設置する等、やれることはたくさんあります。防犯対策をしっかりとしている店だということをお客様に認識してもらうことが、犯罪からの最大の防御になります。そして「いらっしゃいませ」とお客様の顔を見て声をかけることが、何より大切です。

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